「キャリアオーナシップ」を持つということ

#基礎知識 #キャリア

岩倉 史門

はてなブログ アイキャッチ画像 はてブ Blog

「人生100年時代」と言われてから久しいですが、目まぐるしく社会は変化していくなかで、取り残されているように感じる方も多いのではないでしょうか。目の前の仕事を頑張っているだけで良いのか、もっと将来のことを考えなければとどこかで感じている人もいることでしょう。

この記事では「キャリアオーナーシップ」という考え方をお伝えします。どういった概念なのか、なぜ重要なのか明らかにしていきます。皆さんの考えるきっかけになれば幸いです。

【トピック】
1. 「人生100年時代に生きる
2.  「キャリアオーナーシップ」とは
3.  仕事だけではないという視点

人生100年時代に生きる

これまでは定年まで働き続けることを前提とした人生設計が一般的でした。20歳前後まではは学校で教育を受け、卒業後は仕事をします。そして65歳前後で定年を迎えて引退します。たった3つのステージで人生が形作られていたのです。

しかし、科学技術・医療の発展により人間の寿命は大きく伸びました。ある大学の研究によると、これから生まれてくる子供たちの平均寿命は107歳になると言います。私たちは「人生100年時代」を生きています。この言葉を広げるきっかけをつくったロンドン大学のリンダ・グラッドン教授はこう言います。

長生きするということは、いろいろなことを行うチャンスが増えることを意味します。寿命が伸びれば、人が一生の間に過ごす生産的な時間も増えるのです。

「キャリアオーナーシップ」とは

では、人生100年時代において、多くの"チャンス"を得られる私たちはどのように行動していくことが必要なのでしょうか。ここで大事な概念が「キャリアオーナーシップ」です。自身のキャリアを積極的に所有し、自己の成長や目標達成に向けて主体的に取り組むことを指します。

一つの企業に長く勤めることが一般的だった時代とは異なり、現代では多様なキャリアパスや働き方が存在します。このような状況下で、自分自身が自分のキャリアをコントロールする必要性が高まっています。

リンダ・グラッドン教授の著書「LIFE SHIFT(ライフシフト)」では、仕事だけではなくNPO法人で働いたり、大学院で勉強したり、自分自身の見聞を広げることに時間を活用する例も描かれています。

仕事だけではないという視点

日々目の前にしている仕事があれば、キャリアについて考えていると思うかもしれません。しかし、キャリアオーナーシップを育むためには仕事一辺倒ではいけません。仕事の反対には家庭、家族、プライベートな部分があります。そこには、結婚や出産といったライフイベントも発生します。もしかすると親御さんの介護もあるかもしれません。そういった人生で起きるさまざまな出来事を想定しながら、それでもなお仕事(をしているという自分)を手放さないということが重要です。

 

岩倉 史門